固定電話でかけ放題プランは利用できる? 代替方法や通話料金定額のCTIサービスとは

デスクに置かれた黒電話

スマホにはかけ放題プランがあり、多くのユーザーが契約しています。一方、家庭やビジネスで使用する固定電話には、スマホと同様のかけ放題プランはあるのでしょうか。

この記事では、固定電話のかけ放題プランについて詳しく解説します。加えて、具体的な代替方法や、通話料定額のCTI(コールセンターシステム)も合わせて紹介します。

目次

固定電話でかけ放題プランは利用できるのか

契約書にサインする手元

固定電話には、スマホと同じような通話料定額の「かけ放題プラン」は存在するのでしょうか。ここでは、個人向けと法人向けに分けて、固定電話のかけ放題プランについて説明します。

個人向けは限定的なプランのみ

個人向けおよび家庭向けの固定電話では、サービスによって限定的なかけ放題プランを提供している場合があります。たとえば、「同じ固定電話サービス同士のみ無料でかけ放題」といったサービスが存在します。対するスマホのかけ放題プランは、「通話相手の制限なく定額かけ放題」という仕様が一般的です。通話時間に関しては、「通話時間の制限なし」または「1回5分間無料、超過分は30秒につき22円」など、通信キャリアやオプションによって異なります。こうしたスマホと同じ条件のかけ放題が可能な個人向け固定電話サービスは、2025年時点では提供されていません。

法人向けのかけ放題プランはほとんどない

法人向け固定電話サービスには、限定的な条件であってもかけ放題プランはほとんど存在しません。一部の通信事業者のみ、「同じ固定電話サービス同士は無料でかけ放題可能」というように、個人向けと同様の限定的な条件でサービスを提供しています。多くの場合、こうしたかけ放題サービスはメインではなく、法人向け固定電話・スマホサービスの付加価値として提供されています。固定電話でスマホと同じ条件のかけ放題を実現したい場合には利便性が低く、ビジネスへの活用は難しいでしょう。

固定電話の通話料金は値下げ傾向にある

固定電話に利便性の高いかけ放題プランはないものの、これまでよりも通話料金は安くなっています。国内大手の固定電話の回線は、従来のアナログ回線からIP網へと切り替わりました。アナログ回線と比べてIP網は物理的な距離の影響が少なく、設備の維持費用も安くなります。そのため、距離による通話料金の差異がなくなり、2024年1月1日以降は全国一律で3分あたり9.35円となりました。これまで遠距離への通話料金は割高となっていましたが、一律料金になったことで実質的に値下げされています。

固定電話でかけ放題プランと同じ使い方をするための代替方法

10%や20%などの数値や「SALE」と書かれた六角形のタイルに囲まれた人

スマホと異なり、かけ放題が可能な固定電話サービスは多くありません。そのうえ、固定電話のかけ放題プランには多くの制限があります。そもそも、スマホのかけ放題プランの最大のメリットは、大きくコストを削減できる定額制の料金体系です。固定電話でも通話料金のコスト削減を望むのであれば、次の3つの代替方法が考えられます。

通話料金の割引があるサービスへ移行する

通信事業者の中には、固定電話の通話料金を割引するサービスを提供している会社が存在します。多くの場合、固定電話とスマホあるいはインターネット回線のセットで申込むことで、安価な料金でサービスを利用できます。通話料金を安く抑えられれば、結果的にかけ放題に近いコストを実現できるでしょう。小規模オフィスや店舗向けのサービスが多く、工事不要で手軽に導入できる点がメリットです。

安価なクラウドPBXを導入する

通話料金を下げる方法として、安価なクラウドPBXの導入も効果的です。クラウドPBXとは、インターネットを経由して電話機能を制御・利用するサービスです。固定電話だけでなく、スマホやPCなどのIT端末による電話の発信と着信にも対応しています。代表番号への着信の転送、代表番号を使ったIT端末からの発信、無料の内線通話といった多様な機能が提供されます。従来のオンプレミス型のPBXよりも初期費用が安く、比較的導入しやすいサービスです。月額基本料金や通話料金が安いクラウドPBXを導入することで、かけ放題のようにコストを削減できます。

クラウドPBXでテレワーク環境でもオフィス環境でも業務が可能となるイメージイラスト

定額プランのCTIへ切り替える

定額プランのCTI(コールセンターシステム)へ移行することで、架電(発信)がかけ放題になります。CTIとは、電話およびFAXとコンピューターを連携させるシステムです。たとえば、受電(着信)と同時に、電話番号に紐づいた顧客情報をPC画面に表示させるといった使い方が可能です。定額プランのCTIであれば、「同一サービス内のみかけ放題」といった架電先の制限がありません。また、CTIの中には、クラウドPBXの機能を持つサービスもあります。便利なクラウドPBXの機能も使いながら、定額のかけ放題プランによって大きく費用を抑えられます。

「AmeyoJ」の定額プランで固定電話のかけ放題を実現

PCを見てメモを取りながら電話する人

固定電話をかけ放題で利用したい場合、CTI(コールセンターシステム)の「AmeyoJ」がおすすめです。AmeyoJはかけ放題の定額プランを提供しており、大幅なコストカットが可能です。

固定電話にも携帯電話にもかけ放題

AmeyoJのかけ放題プランには、厳しい制限がありません。具体的には、以下の電場番号の固定電話と携帯電話への発信がかけ放題の対象になります。

  • 固定電話:03、050、0ABJ
  • 携帯電話:090、070、080

上記の幅広い電話番号へ、定額料金での架電が可能です。さらに、通話相手がAmeyoJの加入者でなくとも、かけ放題が適用されます。通話相手の電話番号やサービス加入状況などの縛りがほとんどないため、スマホのかけ放題プランに近い利便性とコストパフォーマンスを実現しています。

AmeyoJのかけ放題プランイメージイラスト

CRM機能で顧客情報にすばやくアクセス

AmeyoJにはCRM機能が搭載されており、電話番号と顧客情報を紐付けて一元管理できます。顧客ごとのステータス、通話履歴、応対の指示履歴、受発注の記録、商材情報といったデータを集約して、顧客からの着信と同時にPC画面へ情報をポップアップ表示します。さらに、電話番号に加えてメールやSMSなど、各種チャネルからの情報も1つのシステムに統合できます。担当者による対応のばらつきを防げるため、一貫した顧客対応が可能です。

また、AmeyoJのCRMは、お客様の業務に必要な要件に合わせた機能のカスタマイズに対応しています。他社CRMとの連携もできるため、要望に合わせて柔軟にCRMを最適化できます。

受信・発信に合わせて自動で動作する多彩な機能を搭載

CRMのほか、AmeyoJは受信や発信の際に自動で動作するさまざまな機能を利用できます。主な機能は、以下の一覧表をご確認ください。

機能概要
ワンクリック一斉架電リストに記載された電話番号に一括で架電する
プレディクティブコール架電中オペレーターは呼び出し音を待たず、通話相手につながってから接続する
通話自動録音自動で通話内容を録音する。管理画面から再生または音声のダウンロードができる
IVR音声自動応答システム。問い合わせに自動で応答・案内して、対応する着信先へ振り分ける
音声テキスト変換通話内容が自動で文字起こしされる

上記の機能により、顧客の待ち時間短縮やオペレーターの架電業務の効率化といった効果が得られます。AmeyoJは単なるコスト削減に留まらず、生産性の向上にも貢献します。

万一のトラブル時も迅速にサポート

万一、トラブルが発生した際に迅速なサポートを受けられる点もAmeyoJの強みの1つです。AmeyoJの運営会社アイ・ピー・エス・プロは、自社のデータセンターを保有しています。AmeyoJのシステムは、データセンターのクラウドサーバー上で稼動しています。さらに、アイ・ピー・エス・プロがキャリアとして電話回線も提供する仕組みです。インフラ設備からAmeyoJの稼動までアイ・ピー・エス・プロが一貫して管理しているため、仮にトラブルが起きてもスピーディに対応できます。

固定電話のかけ放題はCTIの定額プランで実現できる

固定電話のかけ放題プランは、個人向け・法人向けのどちらも「同じ固定電話サービス同士のみ無料でかけ放題」といった制限がかけられています。スマホのかけ放題と同じような安さを固定電話で実現する代替手段として、通話料金が割引されるサービスの利用やクラウドPBXの導入が挙げられます。中でも、もっともおすすめの代替手段は、定額プランのCTI(コールセンターシステム)の導入です。「AmeyoJ」のように定額プランがあるCTIであれば、かけ放題によって通話料金を大きく削減できるでしょう。

参考文献・エビデンス

①“今すぐ対応”が満足を生む―CTIが引き出す顧客心理

CTIの導入により「プレディクティブコール」「一斉架電」「IVR(自動音声応答)」などにより、顧客に対して迅速に対応できると表現しています。
これは「現在バイアス(Present Bias)」――すなわち「今すぐの利得に過大な価値を置く」心理傾向を現しています。
「人は将来の利益よりも“今すぐ”得られる満足に大きく反応する。サービス提供者が応答を早めれば、顧客満足度は高まる」
アリエリー, D.(2008)『予想通りに不合理』早川書房, p.74
待ち時間の短縮は顧客にとって実際のメリットということを現しています。

②顧客情報のポップアップと一体化

本文には、CRM機能と連携した「顧客情報への迅速アクセス」機能が紹介されています。これは、対応のばらつきを抑え、オペレーターの判断品質を安定させる設計です。
「同じ状況でも判断にバラつき(ノイズ)がある。だが判断者に適切な情報が迅速に提示されれば、ノイズは減少し、顧客は一貫性ある対応を受けられる」
カーネマン, D., シボニー, C., サンスティーン, C.(2021)『組織はなぜ判断を誤るのか』早川書房, p.52
CTI導入によって顧客の受けるサービスの品質は安定化し、実際に顧客メリットことを現しています。

③カスタマイズ可能なCRM

「CRMを業務要件に合わせてカスタマイズ」「他社CRMとも連携可能」といった機能は、顧客のニーズにパーソナライズして応える仕組みです。
これはナッジ理論に基づく選択アーキテクチャの設計を現しています。
「人間は、自分の関心や選好に合わせて設計された選択肢を最も高く評価する。顧客に合わせた構造こそが満足度を高める」
セイラー, R., サンスティーン, C.(2009)『実践 行動経済学 ナッジ!』日経BP, p.82
CRMと連携したCTIのカスタマイズ性は、顧客に対する価値提供として実証的に正当化されていることを示しています。

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